昔お世話になった大先輩のことを思い出します。
元地裁所長であられ、定年後もお元気で長く弁護士をされた方です。
わたしたちの頃は、司法修習は2年間ありましたが、それでも不足と言えば不足で、ずいぶんボス弁にご迷惑をお掛けしました。
そのとき、いろいろ助けてくださったのがその大先輩です。
書面の構成、その文脈で用いるべき適切な字句、依頼者や関係者、裁判所との応接態度等も教えて頂けました。
今思い出すのは、「慌てない」ということ。
何度か事件にご一緒させていただいたことがありましたが、どんな不意を付くような主張や証拠を出されようと、相手方からどんな対応で来られようと、常に泰然自若とされていました。
慌ててしまうと、隙もできるし、ミスもしやすくなります。
今日、いくつかの相談をお受けしていて、「慌てない」ということの大切さを思いました。
同時に、お世話になった大先輩の思い出が蘇り、心の中で手を合せました。