「ハイエク・知識社会の自由主義」(池田信夫、PHP新書)を半分くらいまで読みました。
ミューゼス、ハイエクの本が最近、再刊され、また新たに出版され、また宣伝広告をされるのは、かなり政治的な意図があると思います。
政府が、というのではなく、自由主義経済を守れ、という政治的メッセージ。
こういう時代だから、政治に、政府に大きな期待を寄せるのは仕方ありません。
雇用創出など、基盤的な部分での最低限の政策発動は急務です。
しかし、政治がなんでもできる、経済は人手で計画的に管理できるというのは、統治者(政治家・官僚)においては思い上がり(ハイエク)であり、被治者であるわれわれ側からすると過信でしかありません。
かつての長くて残酷な社会主義の実験の結果、明らかになったこと。
今こそ、冷静さを忘れてはいけない。
そんなメッセージが伝わってきます。
わたしは自由放任ではいけないと思いますが、過大な役割を政治に期待しすぎてもいけないと思います。
自由主義の価値を守りつつ、政治がどこまで介入するべきかについては、未だ経済学初学者ですので、答えを持ちません。
これから読み進み、さらにハイエク著作、ミューゼス著作を読み、その後の議論もフォローして学んでみたいと思います。
この本は、わかりやすくわたしのような初学者・入門編には最適です。
先が楽しみになる書きぶりです。