「オバマ現象のカラクリ」(田中慎一ほか、アスキー新書)を読み始めています。
オバマの交渉力やレトリックについては、チェックしておいた方がよいと思ったからです。
この本の冒頭「はじめに」で、オバマ流交渉術のエッセンスが簡単にまとめられています。
『共感型のコミュニケーション』
・国民、マスの意識が多様化した現代(p.004)、アメリカやヨーロッパが得意な「対立型」「二元論型」「説得型」の交渉やコミュニケーションは通用しなくなっている。
・オバマは、共感を得るために戦略的にコミュニケーション内容とツールを利用しつくした。
そんなふうに読めました。
そして、このようにありました.
・オバマの共感のコミュニケーションは、複数の価値軸を受け入れようとする姿勢がある。
さて、この本では、裁判のような対立二当事者間の議論ではアメリカの従来型で行けるだろうが、という前振りがありましたが、わたしは、必ずしもそうではないと見ています。
共感型のコミュニケーションは、裁判員制度が始まる刑事裁判だけではなく、民事裁判の和解や、民事事件の示談交渉や、もしかしたら家裁の審判や民事裁判においても、いくらか役に立つのではないかと思うのです。
読み進むのが楽しみです。