かつて、友人の弁護士が顧問先を務める会社が大手企業と争った事件のお手伝いをさせていただいたことがあります。
事案を単純化すると、資本参加を申し出た大手企業とは始めの頃こそうまく行っていたのですが、しばらくしたら大手企業が乗っ取りを企てて牙を向いてきたというものでした。
資本参加を受け入れたといっても、当然多数の株式はこちら側で確保していますから、大手企業は少数株主になります。
そこで、少数株主権を行使して、考えられる限りのあらゆる訴訟を起こして揺さぶりをかけてきます。
最終的に高額で株式を会社側に買い取らせようという意図はわかっていました。
理不尽な訴訟であっても、きちんと対応していかなければなりません。
やすやすと言いなりになって、言い値で株式を買い取るなどということはできません。
きっちり叩いて、できるだけ安価で買い取る。
わたしの友人(子供のころから神童と言われるくらい優秀)は断固たる対応を執ることにしたのでした。社会的正義のためにも、その選択は正しかったと思います、
ただ、あまりの訴訟の連発に、物理的に一人では対処できない事態に至り、お手伝いさせていただくこととなったのでした。
これはとても勉強になりました。
友人の防御の仕方やその態度の立派さはもちろんのこと、守る側ではもちろん今後仕掛ける側で依頼されたときにも参考になる見本市のようにいろんな裁判が起こっていましたから。
できるなら、種類株式をうまく使って、資本参加をきっかけに企業を乗っ取られないようにするのが一番です。
また、企業の使命は収益を上げることですから、それとは関係ない、無駄な争いは避けた方がよいです。
しかし、万が一不幸にも争わねばならなくなったら、徹底的にやるしかない。
善意で動いている人ばかりではありませんから。