後れをとりましたが、車中で読了。
簡潔な文章で奥が深い。
さすがドラッカー先生。
ドラッカーについては、最近広島の学習塾ジーニアス塾長の齋藤先生が続けて紹介されていました。
*気になった箇所はまたご紹介したいと思います。
↓
「お金を稼ぐことが容易な時代」
ドラッカーは、現在ほどお金を稼ぐのが簡単な時代はない、といいます。
本の中で、少しだけ書いてあるのですが、例えばインド。
インドに居ながら、アメリカの仕事の下請けができます。
コールセンターに入り、あるいは自宅に居ながら、テレフォンショッピングの受付をすることができます。損害保険の質問受付ができます。
今までいろんな事情(障害や家庭の事情等)で家を出られないで居た方にもIT革命は朗報をもたらすはず。
「情報技術をリードする存在になれ」
「経営の本質」
これはドラッカーの真骨頂とも言える質問が3つあげられます。
・あなたの事業は何か。
・成果はいかに定義されるか。
・コアコンピタンス(強み、独自性)は何か。
「生まれついての能力というもの=カリスマを信じてはいけない。」
スターリン、毛沢東等々、熱狂のあとに凍り付くような恐怖か落胆がやってきます。
ドラッカーはカリスマを疑えと言います。
「自分がなすべきではないことを知る」
守備範囲を明確にする、ということですね。
わたしも、自分よりも他の弁護士の方がより良い結果をもたらすであろうことが明々白々な事件の相談は、知己を得ている業界随一の弁護士にお引き合わせしたりしています。
「現実の変化は、前回と決して同じにはならないこと、そして机上で考える変化よりも先に現れる。」
他の著者の本で読みましたが、「歴史は確かに繰り返す」(ように見える)。「しかし、それはスパイラルを真上から見ているようなもので、位相差が必ずある。」ということなのでしょうね。そして、位相差だけでなく時間の進み方も違って来る(ドッグイヤーという現在では加速度的に速くなるはず)ということなのですね。
ドラッカーは、短いけれど、強い、意味のある言葉を注意深く使う天才的な作家のようでもあります。
この本は、まさに箴言集のようなものですが、だからこそ座右に置いて、繰り返し読みたい本です。
経営者、責任ある地位にあるか目指されるビジネスマンはご一読あれ。