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愛知県名古屋市中区丸の内 弁護士加藤英男の日々是精進日記(ツィッター:@BengoshiKH)
by bengoshi_358
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宅建士試験合格講座(入門編)続・はじめに 3 (宅建業法の基本原理)
日本は、法治国家です。
国家と国民の関係、国民と国民の間の関係は、国民の代表者で構成される国会で定められた法律によって規律されます。

その法律は、その時々の国会(議員)が、好き勝手に制定できるものではありません。
日本国憲法で許される範囲内でしか制定できません。

日本国憲法は、世間で言われているように、たしかに、その成立過程には問題もあります。
しかし、基本的人権の保障、その確保手段としての立憲民主政の採用などの点においては、他の先進国の憲法に引けをとりません。

日本国憲法は、国民一人一人の「個人の尊厳」を確保することを究極の目標としています(第13条)。
そのために、個々の国民に、自由と平等を保障しています。
但し、それも他者の自由や平等を不当に侵害しないことが条件です。

個々の国民には、それぞれの能力、経験において、また、その他の諸条件や状況において違いがあります。
その違いに応じた自由や平等の保障こそが大切です。
それぞれの違いに応じてこそ、実質的に個々の国民に自由と平等を等しく保障することになります。

国会が制定する法律は、「実質的に個々の国民に自由と平等を等しく保障する」ことを目的として制定されねばならないのです。

皆さんが勉強する、宅地建物取引業法は、国民と国民との間の取引について、直接規制するものではありません。
「業法」といって、特定の事業を営む者や団体について規制する法律です。
それでも、憲法の下にあって、「実質的に個々の国民に自由と平等を等しく保障する」ことを目的として制定されていることには変わりありません。

宅地建物は、日本では、国民が一生のうちに一度取引することがあるかないか、というくらい、価値ある商品です。非常に高額です。その宅地建物の取引に関わる業者には、高いモラルとスキルが求められます。
宅地建物の取引をする国民に、不測の損害が生じないようにする。
宅地建物の取引をする国民が、食い物にされないようにする。
一般消費者である国民、業者との間に、実質的自由と平等を確保するように、作られています。

こういうことは、世間に出ている宅建業法の教科書には書かれていません。


しかし、日本の法律は、日本国憲法で許される範囲内でしか制定できませんし、日本国憲法の目的を実現するような法律でなければ、憲法違反とされて、無効とされる可能性もあるのです。
宅建業法は、まさしく、「業法」でありながらも、一般消費者である国民の実質的自由と平等を保障するように作られています。

具体的には、一般消費者である国民の自由、特に財産権を守るために、(1)宅建士という一定程度以上の能力(スキル)を持った有資格者に関与させ、正しい情報を共有させ、宅地建物取引業者を免許制にしてモラルを維持させ、(2)宅地建物取引業者には賠償能力を備えることを求め、(3)規制をもうけ、不利益処分や罰則をもって遵守を徹底させています。

この、(1)スキル面・情報提供・モラル維持、(2)賠償能力、(3)規制・遵守の徹底が、宅地建物取引業法の3本の柱、原理原則です。

宅地建物取引業法を勉強する際には、自分が今、何の勉強をしているのか、どこを勉強しているのか、意識しながら勉強することは、記憶と、試験場での再現に役立ちます。

(1)スキル面・情報提供・モラル維持、(2)賠償能力、(3)規制、遵守の徹底、この3つを意識して、勉強しましょう。

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by bengoshi_358 | 2019-03-25 18:17 | 宅建士試験合格講座(入門編)
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