「言葉の氣力が人を動かす」(藤平光一)
「第一章 言葉には無限の力がある」
『名将は一言人を活かし、凡将は一言人を殺す』
「『またバカなことして。ホントにダメな子ねぇ!』と否定的な言葉を投げかけられた子供は、成長して人生の岐路に立った時、潜在意識は『どうせバカだから』となる」
これが真実だ。
そのことは、私が体験的に言えることだ。
小学校の低学年時代に貼られたレッテルは私を悩ませた。
5年生は本当にぎりぎりの転機だった。
A先生のお陰で私の10代は軌道に乗った。
10代は人生の基礎だから、A先生は私の人生の恩人だ。
ただ、大人になってからも、低学年時代の先生方の目や表情とともに言われた言葉や態度を思い出す。
これが時に私を消極的にさせる。
若い頃には過剰な自意識を生み、苦労をした。
『敷島の やまとの国は 言霊の さいわふ国ぞ 真幸くありこそ』(柿本人麻呂)
『あめつちも 動かすばかり 言の葉の まことの道を きはめてしがな』(明治天皇)
言霊だ。
これほど言葉を大切に、言葉の大切さを知る国民はあまりない(と思う)。
藤平さんは、中村天風師に師事した。
いろんな偉人に師事したようだが、第一章では天風師の引用が多い。
『積極的以外の言葉を使わぬように心がける…と、それが人生哲学の第一原則である暗示の法則を立派に応用したことになり、期せずして健康も運命も完全になる。…だから何遍も言うように、人々の心に勇気を与える言葉、喜びを与える言葉、何とも言えず人生を朗らかに感じるような言葉をお互いに話し合うようにする』(中村天風師・運命を拓く)
『人間の精神生命の中には、暗示の感受習性というものがある。だから、たった一言をいうのも、この暗示の感受習性というものが、必ず、自分が気が付かなくても、ものの声に応じたように感じる。感じると同時に潜在意識に対して、そのとおりの状態が働き出す』(中村天風・運命を拓く)
『その一言一語、その言葉のすべてが、人生に直接的に影響する暗示となる、という大事な宇宙真理を絶対に忘れないこと』(中村天風師・運命を拓く)
中村天風師の「運命を拓く」は、師が語られたことをそのまままとめられた本のようで、天風師の教えを紹介した類書に比べると、一貫したトーンで読みやすく、読み応えもある。(他には、宇野千代さんによる「天風先生坐談」、高価だが日本経営合理化協会から出ている3部作をお勧めしたい)(加えて、類書でくくれないのが清水榮一さんの本もいい)
脱線したが、言葉は人を活かしもするし、殺しもする。
このことは、大学生になってゼミの指導教員だったO先生から聞いたのが始めだ。「んなことあるもんか!」と思う自分があった。
その後、新約聖書で、イタリア軍だったか、百人隊長とイエスの会話で、軍では上位下達、全て言葉による命令で事足りる例からも、言葉が人を活かしも殺しもするという話を読んだ。
イエスの言葉で、「人の口からはいる物がその人を穢すのではなく、その人の口から出る言葉がその人を穢す」というものも読んだ。
天風師は、『その一言一語、その言葉のすべてが、人生に直接的に影響する暗示となる』と言う。
暗示は繰り返されることにより、潜在意識に蓄積され、その人の考え方の型となり、態度に影響し、行動を規制するようになる。
言葉の大切さ。
改めて知ろう。
自己卑下はやめておこう。
失敗や批判は前向きに、成長の機会としよう。
藤平さんは、合気道の総師範でもある。
そこで、氣の出し方も、この章で紹介されている。
「氣は厳しい修行の果てに辿り付くある境地に至らなければ出せないものではない。心が実在することを知っていれば、誰にでも氣は出せる」
「『指先から氣がほとばしり出ている。天地の果てまでほとばしっている』と心の中で思うだけで、伸ばした腕は曲がらない」
『重みは下』と言うだけでも氣は出るらしい。
「言葉には無限の力がある」という章には唐突な感じで出てくる氣の話だと思うかもしれない。
ちょっと書き方が不親切言えるかもしれないが、『氣も、修練で身につけるものではなく、言葉ひとつで素人でも出せる』ということ。言葉だけで。
『言葉の力』の具体例として、言葉で氣が出ることを紹介しているわけだ。
さらっと書いてあることだけれど、ここはびっくりするところだ。
合気道の先生がこれを言ってしまってよいのだろうか。
「道場にきて、指導を受けなさい。そうしたら、氣が出せるようになるでしょう」というのが普通のような気がする。
試して見ることだ。
私は試した。
草野球だったり、仕事でだったり。
落ち着いて、結果も上々。実力通りの結果。
実力通りの結果が出ないことが多いのが現実。
だから、実力通りの結果が出せることはすごいことだ。
次にすることは、準備の段階でこういうコツを導入、実施することで、実力を底上げすることだ。
氣を出すことで、勉強時間を長くでき、集中できるようになる。
準備が十分にできる。
『重みは下』
『私の指先、足先、頭の頂きから氣がほとばしり出ている』
『私は集中している』
そして、『◯に、俺はなる!』
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