「豊かに生きる」2-H
『何かを欲して祈らば既に得たりと信ぜよ』ということがどれ程の価値を持つかということだ。
不足を思ってはいけない。
無邪気に既に得たりと信じ、すでにあるかのごとく行動する。
「我々は、自分の持っているお金が、時間が、精力が、運が、どんなに少ないか、とくよくよ考え悩むことで、自分で自分の監獄を作り上げている」(トーチェ)
お金がないと愚痴をいう前に、自分が持っているお金で買えるものを具体的に考える。
1万円ではブランド品が買えやしないと言っていたところを、1本200円のブランド品鉛筆が50本も買えるではないかと言う。実際にブランド品鉛筆を使ってみる(私は、子供の頃、普通の三菱鉛筆を使っていたが、書き味も見た目も別格で10倍くらいするハイユニが憧れだった)。
たとえささやかなものでも、そのジャンルで最上級の物を使うことで、自分が最上級の物に相応しい、最上級の物が自由に買えるのだという豊かな気持ちになれる。
自分でそれすらもできない時は、豊かな王様、お金持ち、束縛のない自由人の生活を思い描き、彼らと同じように感じること、考えること、行動することをイメージする。
潜在意識は、時、事、場所、人を区別しない。
だから、欠乏に焦点を当てない。
既にあるものに焦点を当てる。欲しいものに焦点を当て、既にその全部が手元にあるようにイメージする。一部、あるいは全部を連想させる別のものを具体的に入手して持つ。
「世界のトップレベルの経済学者たちの経済理論は、赤字に焦点を当てるため、結果的には、単にその累積を助長するようにしかならない」(トーチェ)
そういう経済学者に倣ってはいけない。
『既に得たりと信ぜよ』だ。
今ある恩恵に、そして欲するものの幻影に焦点を当て、既に今、『ある』ものとして感謝しよう。
欠乏感からは欠乏。
満足感からは満足。
繰り返し、増幅し、雪だるまにように大きくなってやってくる。
あなたが欲しいのは、欠乏か、満足か。
今ここで決断しよう。
『◯に、俺はなる!』