わたしが、先週観たテレビドラマ(わたしがドラマを観るのは何年ぶりか)、3月29日放映TBSドラマ『DOOR TO DOOR~僕は脳性まひのトップセールスマン』の評価が高いようですね。
樋口可南子さんの演技は文句無くよかったけれど、意外にも、アイドル・二宮和也君の演技が良かったのに驚きました。
二人の演技力が、ドラマの質をグンと高めましたね。
母親役の樋口可南子さんが、亡き夫(二宮君の父)の言葉として、語り聴かせた言葉の数々は、ビジネス書にあるような名文句ばかり。
わたしは、中でも、「ヒーローはよく笑う」という言葉が好きですが、そういうクサい言葉の数々も、お二人の演技力のおかげで、心に滲み入るようでした。
最近、若い同業者と話すことがあり、「ヒーローはよく笑う」という言葉を紹介しました。
これは、わたしたちは、他人の苦しみや痛みと向き合う者としてしっかりと心しなければならないと思うのですね。
個人の依頼者も、会社の担当者の方も、大きな不安や、焦り、怒り、悲しみをもって来所されます。
そんなとき、わたしたちが暗い、重い面持ちでいたら、クライアントさんたちはどんな風に思うでしょう。
単に、胃が痛かっただけだとか、自分の私的なことで考え事をしてただけであったとしても、そういう面持ちを見た人は救われません。
お医者さんでもそうですね。
「大丈夫だといいながら、目が笑っていなかった。本当に大丈夫なんだろうか。」
人はそんなふうに思うものです。
「ヒーローはよく笑う」
笑顔は周囲を安心させます。
わたしたちは、依頼者に無用な不安を与えないようにしなければなりません。
過剰な期待を抱かせるようなことではいけませんが、どんなに絶望的に見える状況の中でも、かすかな希望を、光を、一緒になって探さなければなりません。
いつも笑顔でいるべきだとは言いませんが、そこは意識しておく必要があると思うのです。
わたしたちの仕事がヒーローの仕事だとは言いません。
でも、少なくとも依頼者に無用の不安を与えないように心しておきましょう。
わたしたちの仕事や、医師の仕事は、何気ない表情にも過剰な読み込みをされやすい仕事であるのは間違いないと思います。
実際のところは、かのドラマの主人公の仕事であるセールスマンだって、衣料品店の販売員さんだって、ウエイトレスさんだって、みんなそう。
笑顔で周囲の人の心を軽くし、明るくする人はみんなヒーローなんだと思います。
そうしたくない人はいいけれど、そうした方が周囲の人から感謝されるし、自分も気持ちがいいし、ツキを呼びますね。
自然とヒーローになっていくのではないかと思います。
そういうわけで、わたしは若い方には、特に「ヒーローはよく笑う」という言葉を、心に留めておいて欲しいなと思います。