わたしたちが扱う交渉事は、法律問題です。
ですから、スキルの巧巧拙もいくらか影響しますが、多くは事件の筋、証拠の有無で決ってしまいます。
法律家であれば、落とし所というか、相場というか、「この件ではこうなるはず」というものがおおよそわかります。
相手も専門家であるなら、落とし所について共通理解があれば交渉は早いです。
また、仮に相手が専門家でない場合も、わたしならば、法律ではこう、裁判をすればこう予測できるというところを正直に話すようにしています。
とすると、交渉術について学んだ成果の一部をこの場で明らかにしたところで、別に大きな不利益はないということができそうです。
そして、形に残すことで、自分の勉強になる。
そういうわけで、交渉術に関する考察をスタートさせていただくことになった次第です。