ツキについての本を読むと、言葉がいかに大切かわかります。
聖フランチェスコの祈りは、何度読んでも心にぐっときます。
魂が震えるのですね。
西洋の祈りには素晴らしいものが残っています。
でも、日本にだって素晴らしい知恵の言葉はあります。
真言というものがあります。
わたしは、かつてはおまじないのような呪術的なものかと思っていました。
少し前に、真言で、魂が震える程感動したものに出会いました。
「唵尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶(おんしらばったにりうんそわか)」
=「この呪文を唱える時は、わが信心は何処までも通じて正しき戒力により悪事災難は除かれて、福徳智慧を賜り、苦を抜いて楽となし、悲しみを転じて喜びとなすことが必ず成就する」
パウロ・コエーリョ「アルケミスト」(角川文庫、山川夫妻訳)の、「人が真剣に何かを願うとき、全宇宙が味方してそれが実現するのを手助けするのだ」という言葉を知ったときと同様な感動を覚えました。
心の傷ついた人、悲しみに沈む人、希望が打ち砕かれそうな人、灼熱の中を歩く人に、命の水となるような言葉だと思います。