わたしは、喜納昌吉さんの「花」という歌が好きです。
カラオケでも歌ったりします。
こういう仕事をしていると、数多くの涙に出会います。
困惑、驚き、衝撃、憤り、…そして哀しみ。
感情は抑えた方がいい、という人がいます。
感情を抑えたらいけない、という人もいます。
わたしは、どちらも正しいと思います。
TPOでしょうね。
誰か全く無関係な人に対して感情をぶちまけてしまってはいけません。
相手は思いっきりドン引きになってしまいます。
嫌な思いを相手に与えて、それはいつかまた自分に返ってきます。
でも、たった1人でいるとき、親しい仲間や家族といるとき、感情を解放してあげるのがよいのではないかと思います。
解放されない感情は、身体や精神を巡り、壊していきます。
初めて相談に来られる方の中には、怒りが押さえ切れず、担当弁護士に対して、「なんでこんなことが許されるんですか!」「法律も何の助けにもならないではないですか!」と泣き叫び怒鳴ってしまう方もいます。
冷静に事実を語り、証拠(少なくとも証拠の所在が分かる事実関係や背景事情)を示していただければ、担当弁護士もある程度正しく回答ができます。
感情が先に立ってしまう方に対しては、回答に困ります。
幸い、本日の相談で来られた方々は、みな至極冷静で、ご自身達の権利について、立証手段について、権利実現のための方法について教えて欲しいという希望をお持ちでした。
それを知った方の中には、気が緩み、涙を流された方もいらっしゃいました。
1人で抱え込んで辛抱してがんばってこられたのだな、という感慨がありました。
すぐにお詫びを言われたのですが…、
いいんです。
そういう涙を見せることは恥ずかしいことではないと思います。
涙が決意に変わり、権利の実現過程で、最終結果はどうあれ、平静を取り戻し、やがては笑顔になりますように。
怒りましょう、泣きましょう、笑いましょう、でも最後にただ生きていることに感謝しましょう。