本を読んで、もうひとつ感じたことをメモしておきます。
「喜ばれる」(小林正観、講談社)を読み、改めて闘わないで勝つ、ということを感じました。
われわれの仕事は、勝つこと、とも言えます。
そういう仕事だから仕方ありません。
だから、依頼者側が勝つ為にあらゆる努力をします。
ただ、われわれの仕事とのからみでは簡単に解答は出ないのですが(ここが悩むところ)、相手である敵方を叩きつぶすことが目的ではありません。
前に読んだ空手の宇城憲治師範の本、元格闘家の須藤元気さんの戦い方を見ても、敵を叩きつぶすことを直接の目的としないで、しかもこちら側が希望するとおりの勝利という結果を得る方法もあるはずだと思わされます。
甘さ、といったものではなく、純粋に実利的観点からのことです。
現在のところ、確たる解答を持ち合わせていないのが残念です。
だから、現状では、リアリズムの観点からは、相手によっては、つけ込まれないように常に厳しさを心身に帯びつつあるよりありません。