通勤途中の光景です。
パチンコ屋から出てきた、70歳くらいの男性。
野球帽を斜めに被り、だぶだぶの紺色作業用ジャンバー、やはりだぶだぶの青いズボンにつっかけ草履。
無精ひげに銀ぶち眼鏡。
自転車置き場を通りすぎようとして立ち止まる。
倒れかけの自転車1台を立て直す。片軸式スタンドのスポーツサイクル。
不慣れなせいか、なかなかスタンドを立てられない。
3度目の挑戦でようやく成功。
彼は、その瞬間あたりをきょろきょろし、(わたしは目をそらす)突然満面の笑み。
老人は笑いながら去っていきました。
人知れず、ちょっと良いことをした密かな喜び。
なかなかうまく行かないことが、苦労の末に成功した喜び。
信号待ちの間に見た老人の姿は、自分にも思い当たります。