前にも書きましたが、「体系倒産法1 破産・特別清算」(中島弘雅著、中央経済社)は、とてもよくできていると思います。
申立から始まるところも、実務を意識しています。
もっとも実務的には、いくらか物足りなく、大先輩である裁判官や弁護士が書いている実務本で補充する必要があります。
これは学習者を念頭において、基本書としての流れや、読みやすさを重視しているからでしょう。
それにしても、いつも身近に置いておきたくなるくらい使いやすい本です。
実務では、この本こそ、基本的なきまりを確認する座右の書にぴったり。
補充用には、わたしの尊敬する著名な裁判官や弁護士の大先輩の手による「大コンメンタール破産法」(青林書院)と、「破産法実務Q&A」(金融財政事情研究会)が役に立ちます。
「Q&A」の方は、いささか文章がわかりにくいパートがあったり、小さな文字でびっしりで読みやすさには欠けますが、内容的にはすぐ役に立つものだと思います。
できるだけ簡単で読みやすく、新人でも事務員さんでも使えるような本、「これ1冊あれば8割方は大丈夫」というような本があるといいなぁと思っていますが、「体系倒産法1 破産・特別清算」(中島弘雅著、中央経済社)は、かなりそれに近いです。