「図解雑学・構造主義」(小野功生監修、大城信哉著、ナツメ社)
カントの理性批判から、ヘーゲルの弁証法、ショーペンハウエル、フォイエルバッハ、サルトル、ストロース、フーコー、ラカン、デリダ。
難解と思われている近代哲学をわかりやすく図解と平易な文章で書かれています。
これほどまでにキモを押さえて簡略化してくれているのはすごいです。「わかったつもりにさせてくれる」本です。
これは大事なこと。
わかったつもりになることは、「次に繋がる」からです。
その昔、わたしの家には哲学書がありました。父のものでした。カント、ヘーゲルがありました。
中学のころ、読んでみましたが、サッパリわかりません。
悔しくて、高校に入り、ショーペンハウエルを読みましたが、やはりわかりません。フォイエルバッハもダメ。
なんとなく後ろ髪を引かれつつ、「哲学なんて役に立たない暇人の道楽だ!」と開き直ったのでした。
この本ではストロースが提唱した構造主義が中心ですが、かつて理解できなかった、ショーペンハウエルとフォイエルバッハが1ページで「わかったつもりになる」のです。
これは小さいけれど、うれしい感動。o(^o^)oという感じなのです。
この本では、それぞれの哲学思想がわかりやすく解説され、かつそれぞれの関係性や哲学史上の位置付けが明確にされていて、「近代西洋哲学の入門書」としては最適なのではないかと思います。
「上達の法則」という本でも入門書を読むことが上達の早道だと言われていましたね。
朝からトクしました。