確かそんな言葉を極真会系空手をやっていた大学時代の2年間に聞いたことがあります。
黒崎健時師範の言葉でしたでしょうか。
ふと、思い出しました。
わたしは優雅にかっこ良くさっそうとした弁護士ではありません。
余裕で仕事できるほど有能ではありません。
「やれる、いける。」と思うからお受けするのですが(無理な案件はお受けいたしません)、時間は限られています。
不思議なもので、重たい事件というものは重なるものですね。
考え、頭を切り替えながら、また考えて、寝かせて、そして書き出してみる。
走りながら固めて行く。
合間に相談や、打ち合わせや、電話や(相手方からの快いとは言えない電話もありますね)、様々な雑事もやりながら、また液晶画面に向かいます。
長時間打ち合わせをして、また画面に向かいます。
意識がぼんやりしそうになりながら、依頼者の涙を思い出します。
必死の力、必死の心。
そう、依頼者のみなさんは必死の思いを託してくださっている。
弁護士も人の子ですから、四六時中必死の力出し続けては行けないけれど、ここぞというときには、必死の力、必死の心。
どんなときも、闘いは相手とするのではない。
自分との闘い。
ここぞというところでは、納得するまで、もうこれ以上はないというところまでやるしかない。
今日も何人の方の涙を見たでしょうか、何人の方の涙の落ちた陳述書の原稿を見たでしょうか。
もう少しだけ、あともう少しだけ事務所で仕事をして帰ります。
必死の力、必死の心。