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愛知県名古屋市中区丸の内 弁護士加藤英男の日々是精進日記(ツィッター:@BengoshiKH)
by bengoshi_358
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誰にもできるけれど、多くの人が実行していない事務処理の工夫。
弁護士は事件の相談を受けたときから、ご本人及び関係者から事情聴取をした事項、判例や学術論文、雑誌記事やニュース報道などの調査資料メモをまとめていきます。
これを法曹界では、「手控え」と言います。

多くの場合、手書きでしかも乱雑であり、自分にしかわからない記号や略語を使っています。
それは、ご相談者、依頼者にお見せすることを前提にしていないからです。

裁判官も同じように、といいますか、「手控え」という用語はもともと裁判所内で使われていた言葉であり、昔からそういったメモを使われています。
裁判官には、判決を書くという重大な職責がありますので、主張や証拠を整理して、手続を進めやすくするために「手控え」作成は必須なのですね。

「手控え」を作り、「手控え」を更新しつつ、これに則って業務を進めることは誰にもできるし、誰もが実行している事務処理方法であると言えますね。


でも、そういった「手控え」をもとにしたわかりやすい説明書や図表を作成して、依頼者にお渡しして、それをもとにして打ち合わせをして、業務を進めて行くことはほとんどありません。
わたしの知る限りでは、先輩弁護士も、仲間の弁護士も、そういったものを作成して依頼者にお渡ししていると聞いたこともありませんし、見たこともありません。
わたしもこれまでにはしたことがありませんでした。

もっとも、1年くらい前からは、事件の相談があり、依頼したいと言われたときには、「見積書」を作成してお渡ししています。
概ね、個人の自己破産、民事再生事件、任意整理事件を除き、すぐその場で事件をお受けしません。一旦お帰りいただいた後、「見積書」(事件の概略と見通し、報酬や費用の概算を説明した書面)をお送りし、よくご検討いただいた上でご依頼いただくか相談のみで終えるかをお決めいただくようにしています(「こんなはずではなかった。」と言う言葉をお聞きしたくないからです)。

ただ、今日ははじめてお受けした方に対して、これからどのように進めて行くかについて、「見積書」よりも踏み込んで(今の段階ではっきりしているものに限られはしますが)、こちら側に有利な事実、不利な事実、それを裏付ける証拠や資料を図表化したものをご依頼者にお送りすることになりました。

わたしがこれまで「手控え」にしていたメモと判例等の文献を、依頼者にも判読及び理解可能にするためにパソコンで作成しただけですが、なぜ、それらをご依頼者にお送りすることにしたか。
それは、ご依頼者が文字通り時差のある遠方にみえるからです。
電話やファックスでの通信に難があります。
意思疎通を図るためには、お互いの認識や根拠としている資料を共通にし続けなければなりません。
ご依頼者の意向に正しく沿って事務処理を進めて行くためには、意思疎通が大事ですが、容易に連絡ができないご依頼者との意思疎通を図って行くためには、その都度「手控え」を明らかにしてわたしの頭の中をお知りいただき、それにご意見をいただくことしかないと思ったのでした。


今日は、「手控え」をご依頼者にお送りするためにわかりやすい図表や資料にしていく作業をしましたが、やってみてよかったです。

自分だけでわかったつもりの「手控え」よりも、ご依頼者向けに作ったワープロ文字で図表付きの法がわかりやすくて良いです(手書きですと、恥ずかしながら後日自分自身判読不能であることもあります)。
それから、資料については、一旦デジタル化してしまえば、再度また書庫から引っ張りだして該当箇所を探したり、コピーをしたりする手間もなく、自分のパソコン内を検索しさえすれば事足りるようになります。そして、デジタルデータは、他の事件の事務処理にも容易に転用もできます。
自分にとっては、いささか時間がかかるものの、良いことずくめです。(問題点は、間違い等があっても、その「手控え」が一人歩きして行ってしまう危険があることくらいでしょうか。)(相手方関係者にそのまま渡ったら大変でもありますね。)

ご依頼者にとってはどうでしょうか。

多分、現状や、これからの進み具合が視覚化され、わかりやすくてよりご安心いただけるのではないかと予想しています。
これからはできる限り、全ての事件で「手控え」をワープロ&図表化し、希望されるご依頼者にはお渡ししていこうかと思っています。遠くではなくとも、近くにお住まいの方にでも。(近くの方にはファックスや手紙で連絡することもありましたが、図表までは使ってはいませんでしたし、特に重要な資料だけコピーする程度でした。)

ちょっとの手間をかけることで、十分な意思疎通を図ることができ、無用のトラブルや
誤解を避けることができ、かつ弁護士の考えを理解いただき、埋もれていた事実や証拠が出てくることになるかも知れません。

「誰でもできるけれど、多くの人が実行していない」事務処理の工夫です。

もう、今の世の中、誰もが高学歴かそうでなくても知的レベルは高く法律情報も有り余るほど流れていることですし、「弁護士に任せた以上は、だまってお待ちください」では通用しないし、できるだけこちらから弁護士の考えや事件の中身、進み具合をよくご理解いただいた方が、弁護士にしても楽なのではないか。
そんなことを感じています。
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by bengoshi_358 | 2006-09-24 20:02 | 日々雑感
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