行列の嫌いな弁護士事務所 加藤弁護士事務所
HOME
事務所案内 取扱い業務 TOPICS 料金 ご相談窓口 FAQ


愛知県名古屋市中区丸の内 弁護士加藤英男の日々是精進日記(ツィッター:@BengoshiKH)
by bengoshi_358
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
検索
カテゴリ
全体
こちらもよろしく
事務所について
日々雑感
読書録
会社法
民事再生法
破産法
相続
離婚
交通事故
借金整理の方法
講演録
その他法律関連
信頼できる他の専門家のHP紹介
趣味
弁護士という仕事について
労働法
備忘録
未分類
ブログパーツ
フォロー中のブログ
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
凄腕の国選事件配点係。
今日また弁護士会事務局から国選事件受任のお願いコールがありました。

「今月1件終了させたばかりではありませんか!?」と口に出そうになりましたが、ぐっと言葉を飲み込み、お話を伺います。



「来月も先生の受任指定日があるのですが、この日は事件数が非常に多くて先生にもまたお願いしなければなりません。」

  「えっ、そんなに多いのですか?」

「はい、事件受任のお願いは既にお送り済みですが…。」

  「まだ拝見してませんが、お送りいただいていましたか?」

「はい。」

  「避けられないのですね。」

「はい。」(きっぱり)

  「今だったら、選べるのですね?」

「はい(やさしい声で)。先生には一番にお電話させていただいています。まだどの先生にもお電話していないんです。」

  「(おぉ。ありがたい。)では、今なら選び放題なのですね。」

「はい、ご自由にお選びください。」

  「ありがとうございます。では、選んだらまたご連絡させていただきます。」

「はい、お待ちしております。」

  「でも、なんか電気屋さんの『あなた様だけご優待セール』という感じですけど、ホントかなぁ。」

「はイ?(イントネーション上がる)あはははは。」

  「いや、ごめんなさい。ちゃんとお受けします。」


本当にわたしだけ一番にお電話いただいたのかどうか。
これは疑問が残ります。いまだに疑問です。
しかし、「選ぶ余地がある」というのはありがたいことです。


弁護士は、自己の良心に従い事件をお受けしたり、お断りしたりできます(医者と違うところですね。お医者さんは保険制度によって報酬が確保されている反面、医療給付を拒否できませんものね)。
しかし、国選事件ではなかなかそのとおりにはなりません。
(よくニュースになるような事件で弁護士が犯罪者の弁護人となって、記者会見をやって犯罪者をかばうようなことを言ったりしますが、好き好んで受任している弁護士ばかりではなく、国選事件として順番が来てやむをえなかっただけという場合が多いと思います。「なんであんな人の弁護を?」「犯罪者の見え透いた弁明を鵜呑みにして恥ずかしくないの?」と思われる向きもありましょうが…、弁護士としても辛いところなのです)

現在の国選事件の配点は、まず自発的に受任したいという人が希望することによってなされます。そして、それでも事件が残ってしまった場合、国選事件受任可能な弁護士として登録された名簿をもとにコンピュータの自動処理で配点がなされています。

自発的な受任の後で「残っている事件」とは、たいていが重い事件です。
重い事件とは、被害者が亡くなったり重傷を負っている事件とか、多額の被害が出ている事件とかですが、目安は罪名に「殺」「強」「死」等の物騒な語がついているかどうか。
一般民事中心に仕事をしている普通の弁護士にとっては、こういう重い事件はなかなか手を出しにくいです。若手時代に勉強のためにと受任して痛い目をみたという経験談は数知れず聞きます(わたしにも痛い経験はいくつかあります)。

ですから、多くの弁護士は重い事件を避けて、「被害者のない犯罪」やできるだけ軽い犯罪から選んで受任していくのが通常です。

そうやって「残っている事件」比較的重い事件の中から、一番重い、手間ひまかかり気を遣う事件が自動配点されないように、今の業務状況から十分に力を注げるだけのサイズの事件を選ばせてもらえるならばそれにこしたことはありません。

事務員さんが、既に国選事件は終えたばかりなので、まず来月は免除だろうと判断して廃棄コーナーにまわしていた「国選事件受任依頼事件一覧表」を持って来てくれました。案の定、重い事件が並びます。
とても今のわたしの事務所で受任できるような事件ではないというものが殆ど。

それでもいくつかは、覚せい剤とか道交法違反とかの「被害者のいない犯罪」もあります。ただ、覚せい剤事犯も道交法違反も今回はあまり気が進みません。

残るは住居侵入窃盗。
住居侵入窃盗はくせ者ですが、やってみようという気になりました。

被害者の立場に立つならば、住居侵入窃盗をする人を許すことは出来ません。
被害者家族はどんなに怖いか、たとえ不在時であったとしても見ず知らずの人間が侵入していたと知らされると気持ち悪くて仕方がないでしょう。

窃盗犯人は犯行を重ねるのが通常ですので、多数の事件が続けて起訴されることがあります。また、窃盗以外の犯罪にも関わっている犯人もいたりして、間もなく別件で起訴されることもあります。
過去の経験では、追起訴が続いて、しかも重い罪の犯罪も発覚して終了までに1年近くかかったこともありました(窃盗がくせ者だという理由はこれです)。



今回は、「もしかしたら、わたしが受任しなくても、そのうち全事件が誰かに受任される可能性もないではない。最悪自動配点ならば自動配点で結構。」と思いかけたのですが、弁護士会の国選事件配点係の方の『今ならお得!』というような、企業CMのような勧誘に気が緩んでしまい、「準」自発的に受任事件を決めてしまいました。

配点係の方は、これからも勧誘文句をご研究くださり、凄腕配点係に成長されますよう。
(もっとも国選事件はこれからどうなるのでしょうか。司法支援センター経由になるとか。受任弁護士も大幅に減る可能性も指摘されていますが。)
[PR]
by bengoshi_358 | 2006-06-14 19:10 | 日々雑感
<< IT革命の行方。 擦り傷に優れモノ >>
Copyright(C)2005 Kato Law Office. All Rights Reserved.