今日は拘置所にも行ってきました。
行きは地下鉄を乗り継ぎ、帰りは歩いて帰りました。
帰路、名古屋市役所東庁舎地下の本屋さんを覗き、西庁舎の先にある官報発売所にも寄ってきました。
官報発売所では、「東アジア戦略概観」(防衛庁防衛研究所編)を買いました。
この内容で¥900は安いです。
国の省庁関係が出している出版物は、国民へのラブレターのようなもの。
誇張もあるかも知れませんが、大体の現状をきちんと整理してわかりやすくまとめてあります。
なかでも最初のほうで、米軍の再編について、「脅威ベースアプローチ」から「能力ベースアプローチ」への転換があったことについて平易な言葉で説明がなされていました。
個別的な『脅威』を特定することなく、米国に対する挑戦者の『戦い方』を想定し、そこで用いられる敵の『能力』に対して必要な『能力』を備えて行くという考え方をいうそうです。
従前の「脅威ベースアプローチ」では、イラクや北朝鮮等のような特定の国を想定していたけれども、「能力ベースアプローチ」では特定の国家や非国家主体を想定しないといいます。どこで、いつ紛争が起こるかわからないという前提に立って、後者のアプローチに転換したそうです。
だから、米軍の兵力も想定される紛争地域、戦場の近くではなく、アメリカ本土や海外の戦略拠点に重点的に配備して、有事においては自在に展開できるように再編する、というのですね。
建前論ではありますが、なるほど、と思います。
本音論にもそれなりに踏み込んであるのでは、と期待ももてます。
米軍関係の章の後、津波をめぐる国際協力、北朝鮮、中国、東南アジア、ロシアと続きます。最後にまたアメリカとの関係。
以前ならばまず読まなかったのですが、長谷川慶太郎先生の本を読むようになってから、直接関わりはないにしろ、こういう国家の基本的な部分についても頭のすみにおいておかねばという思いもあり、それ以上に読んでいて単純に面白いと思うようになりました。
自分の専門分野以外の本を読む、一応全方位に好奇心のアンテナを張るのがよいなと思っています。