「ジャパンドリームの後始末」(伊藤俊吾著 京成社)によると、著者は数々の弁護士に相談し、次のように感じたといいます。
・会社再建の相談相手として弁護士は全くダメ。
・弁護士や法律事務所は暗い、冷たい。
・弁護士は威圧的でどちらがお客様かわからない。
・弁護士との打合せは時間制限があって一方通行になりやすい。
・弁護士は時間にルーズである。
・弁護士は全体像をなかなか説明しない。
・弁護士は依頼案件を見るが、依頼者を見ない。
・弁護士にはその弁護士だけの知識や経験があり、これら文書化されていない知識や経験を共有しようという風土がない。
・弁護士は個々の案件についての記憶がない。
・弁護士は他の弁護士のやったことについてお互いが余程のことが無い限り異を唱えない。
・弁護士は同期、所属会、会派などのグループ意識が強い。
・弁護士の性格がわかったころすべてが終わっている。
・最悪の弁護士は、他人の紹介で出逢う、経験も少なく、正義感だけ強く、実績も少ない人。
なるほど、耳の痛いご指摘もありますね。
心して行きたいと思います。
しかし、冒頭の意見についてはどうでしょうか。
民事再生や会社更生、場合によったらそれ以外の再建策について、弁護士こそが処理できることも少なくありません。
倒産のどさくさにおいては、いろいろな「専門家」「詳しい人」が登場し、裏で一部債権者の利益や自身の利益を図ろうとすることがしばしばあります。
経営者が債務者として、それら行為に関わってしまうと、法的手続においては、個人としてペナルティを受ける場合も出かねません。
上記の数々のご指摘は、弁護士は「敷居が高い」などと言われる所以です。
とにかく、たくさんの弁護士に当り、チェックされることが大事だと思います。