(1)ライブドア、ヒューザー、BSE。
これらは、すべて自民党、小泉政権の責任でしょうか?
なんらかの責任が小泉政権にあるのでしょうか?
こういった事件は、どんな政権であっても不可避的に生ずる問題なのではないでしょうか。
わたしは、どうも鬼の首を取ったかのように政権を叩く昨今の野党やマスコミには辟易してしまいます。
政治は、失敗があったかどうか、結果がすべて。
現在の国政においてどんな失敗がありましたか。どれだけの国民が小泉政権によって不幸になったのでしょうか。
政治は、リアリズムの見地から判断するべきではないかと思います。
そして、これまで小泉政権は、明白な失敗は犯していないとわたしは思っています。
ですから、どうも今の野党やマスコミの扱い方にはうんざりさせられてしまうのですね。
学者や評論家は、面白ければ何でもよいというサッカー観衆型大衆が小泉政権を支持しした、とかおっしゃいます。その帰結がこれだ、だから大衆は困ったものだ、自分は違うと暗に言っている。
そういう先生方、ごめんなさい。わたしもそういう大衆の一人です。
しかし、そうは言ってもなんでもかんでも小泉政権のやっていることがよいとは思いません。皇室典範の改正問題では、異論あり、です。
(2)皇室典範改正問題。
わたしは、急いで法案提出をしないほうがよいと思っています。
そして、改正案についてのいろんな解説を読んだり聴いてみたりして、多くの人がそう思い始めているのではないでしょうか。
外交、経済問題は、専門家である国民の代表者たる議員(すべてが優秀で有能な専門家とは言いがたいですが背後に控える官僚は世界的にも優秀で有能なはず)に委ねた問題ですので、「十分な国民的議論」は必要ありません。
むしろ、わたしたち一般人としては重過ぎる問題であって、判断のための前提情報と分析のための時間が乏しく、正しい判断がしづらいのです。
わたしたちは、そういったわたしたちの生活に直接大きな影響を与える重大問題に関して、国家として正しい判断をしてほしいから、代表者として国会議員を選んで国政の舵取りを彼らに信託しているのです。
しかし、皇室典範の問題は、外交、経済問題のような国政の舵取りの問題とは少し違うのではないでしょうか。
日本の象徴天皇制のあり方や今後といった、「国家のあり方」の根本に直接影響がある問題なのではないでしょうか。これこそ、よくマスコミで活字にされる「十分な国民的論議が必要」な問題だと思うのです。真に「十分な国民的論議が必要」な問題は多くはないのですが、これこそまさにその種の問題なのではないでしょうか。
…さて、これらの問題はどうなりますやら。
小泉さん、9月に円満退職できるでしょうか。