「大逆転のリーダーシップ理論」(藤原直哉著 三五館)¥1,300
著者の藤原さんは、わたしとたしか同年です。
和田秀樹さんと同様、わたしの尊敬する同年の方。
この後の「日本経済自然死の瞬間」(ビジネス社)では、ハイパーインフレの始まりと『2005年まで世界秩序は持たない』と警告され、大きく予想を外されました。
しかし、「大逆転のリーダーシップ理論」、「日本経済自然死の瞬間」とも、そういった警告以外の部分では、大きな世の中の流れを正しく分析され、わたしたちが進むべきべき方向性をご示唆されているように思います。
以下は、わたしが自分なりに理解しやすいようにアレンジした抜き書きです。
・激動の時代に成否の鍵を握るのは変化対応力。
・ビジネスマンにも3タイプある。「なぜその仕事をしているか」「その仕事を通じて何を実現したいか」、への回答で、梅=目先のお金、松=夢、竹=両者のバランス。
・これからは、良心的な松タイプか、松と竹のミックスタイプ、「良い仕事をすればお金は後からついてくる」くらいに考える人でないと勝者にはなれない。
・金欲しさに喉から手を出してお金を求めれば、お金はますます逃げて行く。
・デジタル社会はすぐに真似ができる時代。
・縦型のネットワーク社会は崩壊し、横にいる人々とのネットワークが重要。
・失われた90年代に勝利した人の共通点は、組織よりも人間関係を重要視、儲ける以前に大切なことを考えている、いつも前向き、視野が広い、シラケから一歩踏み出す勇気、である。
・どんな「革命」でも弱者には暗黒の時代になる。
・ITは革命である。今までの思想、世の中の仕組み、構造などは一度すべて破壊される。
・デジタルの特徴は、組み合わせ自由、規制不可能、容易なコピー、ブラックボックス、ボーダーレス。
・情報の瞬時、同時多発的入手が可能。
・自身の強みを知り、外の世界も理解できる人が成功する。
・ビジネスチャンスは待つのではなく、自身で組み立てなければならない。
・自分にしかできないもの、科学でないもの=芸術を目指す、誰にも真似できない作風を確立する。
・一人一人が何らかの専門家であることが厳しく要求される社会になる。
・いつでも上を見て人類の理想の星を追っかけて行ける人になれるかどうかが職業人としてのゴールになる。
・実力と品格が所属するネットワークを決める。
・品格のないネットワークには絶対に入ってはならない。そこでは、互いに足を引っ張り合い、食い合う地獄の世界である。
・成功する組織の要件は、組織の目的が明確にある、守るべき価値が明確である、ビジョンと期限が明確である、縦割り型発送人事を排除していること、である。
・リーダーは、部下をサポートしながら、みんなが決めた方向に動いて行けるように、人々の成功を助ける人である。
・ミッション=任務、ヴァリュ−=守るべき価値、ヴィジョン=将来的展望。
・変わることができない=死である。
・大事なのは変化の型。
・変化に直面したとき、利己主義を押さえて新しい時代を築いて行く力。
・日本は、世界でもまれに見るほどに歴史が連綿と続いて来た国である、すなわち日本人は世界で一番つづけることが上手な民族である。
*なお、「日本経済自然死の瞬間」(ビジネス社)は2冊買ってしまいましたので、ご来所された相談者に差し上げたいと思っています。もし、ご来所された方でご入用の方はおっしゃってください。(もちろん先着1名です)