1「どん底から世界を見る。それが理解する(under stand )ということ」
「最も低い位置にいる人ほど、多くのものを見ることができる。困難のさなかにいる、弱く低い位置にいると思うなら、目にする景色や感情を脳裏に焼き付けておくのだ」(西谷昇二)
私が西谷先生の言葉に惹かれるのは、先生も絶望的な20代を過ごされたと書かれているからか。
フリーターという言葉のない時代、定職に就かず、高等遊民を目指していたが、同時に将来への不安を抱き、眠れない夜を過ごしていたらしい。
Under stand の話は、よく聴く話だ。
だけど、本当に怒りの思いや涙をもって理解できる人はどれだけいるのだろうか。
私は、ハイブロー武蔵さんの本も好きだ。
武蔵さんの「希望の星の光を見失うな」という本に、武蔵さんも厳しい20代を送られ、今のままの自分でいいのか、と声をあげて泣いたとある。
そこから希望を次々に実現されていった。
自分の状態を客観的に認めれられない人に成長はない。
欠けを、負けを認めよう。
きれいなことを言ってごまかす前に、自分の状態を知ることだ。
人間の脳は、欠けや、空白を埋めたがる。
自分の人生にある空白を認めると、それを埋めるために、脳は働き出す。
負けを一度は認めよう。
なぜ負けたかを反省しよう。
なぜ負けているのかを考えてみよう。
そして、意識を将来のあるべき理想の姿に飛ばそう。
現在に執着してはいけない。
恨みに囚われた人に将来はない。
自分で作った煉獄の炎で焼かれて滅ぶしかなくなってしまう。
すべて原因と結果。
もとは自分。
意識は常に明るい未来に置いておこう。
「◯に俺はなる!」
負けを味わって覚悟が決まる。
幸いなるかな、10代で負けを味わい、認めることができた人。
負けた自分を認め、赦すことができた人。
負けを認め開き直れた人。
負けを認めるのが遅くなればなるほど大変になる。
負けという事実は認め、後悔や恨みという感情を手放そう。
意識は将来に。
感情はこのギャップの認識を曇らせる。
責任転嫁させ誤魔化しを生む。
正しく欠けや空白を認識できた時、底を打ち、後は上昇するだけとなる。