週末にあるご相談者が言われました。
「破産すると、禁治産宣告を受けるんですよね。後見人がついて、何かと不自由になるのんでしょ?宅建試験で勉強したんですよ。人間失格だよね。」
わたしは、驚きました。
「と、とんでもない!それ、どこの国の法律ですか?いつの時代の?」
破産手続は、ペナルティ(罰則)を課したり、要注意人物としてマークするレッテル貼りのために存在するのではありません。
破産手続は、不幸にも、借金で生活が立ちいかなくなった人の再起を応援する制度です。
現代社会では、借金で行き詰まることは経済的な病気と同じ。
誰にもあり得ることです。
それがどこまで行くか、つまり鼻風邪程度で済むか、肺炎にまでなるか、入院しないと行けなくなるかの違いがあるだけ。
現代のようなスピード社会では、手当を誤ると、個人がコントロールしきれないくらい
のものすごい速さで悪くなって行ってしまいます。
破産しても、生活自体は殆ど変わりません。
もちろん、破産手続中は(それも長くて1年、短くて半年)一定の仕事には就職できなくなります。また、余計な財産は、処分して債権者への返済に当てるよう命じられることもあります。
しかし、家具や什器備品類はまずそのまま使えますし、会社もクビになりません。お子さんにはたいていは影響ありません。(例外もごくわずかだけどあります)(これはお尋ねください)
破産手続を終えられた方のほぼ全員が、「どうせなら、もっと早く手続をしておけばよかった!」とおっしゃいます。
今の生活に何らかの問題を感じていらっしゃる方、ご不安のある方は、専門家に相談することが大事です。
相談すれば、必ず新しい発見があります。
その上で、さらに検討し、ご自分の進まれるべき道をご自分で選択されればよいだけのこと。悩んでいるだけではそのままですから。
法律問題なら、弁護士会。
税務問題なら、税理士会、、、、。
世の中はどんどん変わっています。
ただでさえついて行くのが大変です(ただ、ついていくこと、自分が変わっていくことを「楽しい」「快い」と定義してしまうとラクですね)。
時は金なり、時は全てなり、時は人生そのものなりと言われるくらい重要です。
悩んでいることは立ち止まっている状態ではなく、バックスライド(後ろへズリ落ちて行く)状態に等しいです。
各専門家の無料相談も充実してきていますので、勇気を持って各機関にご相談になってください。