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愛知県名古屋市中区丸の内 弁護士加藤英男の日々是精進日記(ツィッター:@BengoshiKH)
by bengoshi_358
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法律論は実は青臭い。
法律論は冷たい、事務的という印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。

しかし、実は法律論は青臭い。
もしかしたら、暑苦しい。

わたしたちのころは、憲法の議論をするときは、冒頭に、「そもその憲法の目的は、個人の尊厳を確保するところにあり、それゆえに自由権を中心とした詳細な人権規定を置き、これらを実効あらしめるために国民主権原理(統治者と被治者の自同性)を採用し、…」というようなことを書いたものでした。

刑法であれば、「そもそも責任の本質は、規範に対する不注意な人格態度に対する非難にある。」とか、「故意責任の本質は、直接的反規範的人格態度に対する責任非難にある。しかして、…」とか、「違法性の本質は、社会的相当性を逸脱した法益侵害にある。しかして、…」とか書いたものでした。

どの法律科目でも、原理原則を大々的に謳いあげ、特に憲法では、天下国家を論じる勢いで論文答案を書いたものです。


ところが、最近は、あまりこういう原理原則論からの議論はやらないらしい。
個々具体的な問題の処理を淡々とこなしていく作業のスピーディーさ、スマートさを競うらしい。

先日、若い同業者と、わたしの時代の論文試験答案の模範答案について語っていたら、前時代の遺物を見るような視線が帰って来るのを感じました。


青臭い、暑苦しい法律論の議論をしないで裁判官になる若い世代が増えていくと、ぐっと来る訓示や感想に触れる機会も少なくなってしまうのかなと少し不安になりました。

それとともに、個々具体的な問題のスピーディーな処理だけを意識していくと、「U理論」でいうところの、ダウンローディング、つまり過去の前例からデータをもってきて、切り貼りしていくだけに近くなっていくのではないか。無理な当てはめにもなるのではないか。
新しい問題に、弾力的に対応する新しい解釈論を生み出すエネルギーが失われていくのではないか、というもっと大きな一抹の不安もよぎります。
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by bengoshi_358 | 2009-06-17 20:37 | 日々雑感
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